眞子様騒動から見えてきた複雑性PTSDの現在地

メンタルヘルス

2021年10月1日、宮内庁からの発表に驚かされました。

眞子様が「複雑性PTSD」であると打ち明けられたからです。

これまで表舞台に立つことがなく、これからもそうであり続けるだろうと思っていた病気なのでなおさら驚きました。

そしてそこに大きな違和感を感じずにはいられませんでした。

今回の騒動で浮かび上がった「複雑性PTSD」の現在地をまとめます。

 

誤解の拡散

眞子様の心情を察するに、尋常でないストレスが4年も続き、鬱や不安障害になるのがある意味普通なのではないかと思います。

しかし、「複雑性PTSD」という診断名を当てはめて考えると、眞子様は戦争に駆り出された兵士レベルのストレスを感じていたということになります。

それほどのストレスを体験しないと、成人後に複雑性PTSDを発症しません。
(補足:ほとんどの場合、幼少期の家庭環境のゆがみが原因ですがそれは置いときます。)

戦争トラウマで複雑性PTSDと診断された方々は、普通の生活がしたくてもできないほど脳にダメージを負います。人格が変わります。

日々ケアしてくれる人が必要なレベルです。

報道のように今の状況を抜け出せれば回復できるレベルの症状なのだとしたら、それは「適応障害」です。

複雑性PTSDをよく知らなかった人(おそらく大多数)に「耐え難い状況が長く続けば複雑性PTSDになるんだ」と誤解されてしまいました。

本当にトラウマの後遺症で苦しんでいる人にとっては地獄でしかありません。

 

医師ですら診断を誤る

日本の心理学研究はアメリカより10年以上遅れていると言われています。

さらに「複雑性PTSD」は2018年にWHOに初めて疾患と認められたばかりの病気です。

精神科医ですらこの病気を熟知していないうえに、トラウマ後遺症を軽視している医師が想像以上に多いのが日本の現状です。

それもこれも診断法・治療法が確立されていないことが原因なのかもしれません。

 

未だ診断名ではない

複雑性PTSDが疾患として認められたのは2018年ですが、診断名として正式に発効するのは2022年1月1日からです。

世の中の大多数はもちろん、専門家の間でも十分に認知が広まらない中、宙ぶらりん状態の病気を謳って国民に同情をあおっているような気がしてなりません。

もし本当に眞子様が「複雑性PTSD」なのであればこの病気はその程度の病気なんだと理解せざるを得ません。

 

一生治らない病気

日本の複雑性PTSD研究の第一人者である杉山登志郎先生は著書で『まだ誰もきちんと治療ができていない。それどころか診断すら確立していない』と記されています。

実際、トラウマ後遺症で苦しんできた方々は10年20年の治療を経ても完治できずにいます。

果たしてそんな病気を宮内庁は堂々と発表してよかったのでしょうか?

 

まとめ

日本の複雑性PTSD研究はまだ始まったばかりです。

にもかかわらず今回の件でやみくもに病名が拡散されたことで、多くの誤解を生んでしまいました。

むしろマイナスからのスタートとなってしまった訳です。

どうかこの発表が研究の拡大につながり、本当に苦しむ方々にとって良い方向に進んでほしいと願っています。

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